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October 17, 2004
英語は勉強ってゆーか練習 - 多読編
英語の勉強法について書かれた本を読むのが好きでよく買っています。何冊も何冊も、斜めに一回だけ読んでは二度と読み返さない経験を繰り返してきた結果、学んだことが2つあります。それは、勉強法をいくら勉強しても英語は使えるようにならないということと、どの本を読んでみてもたいていその中身には「英語は勉強してるだけじゃダメですよ練習しなさいね」と書いてある、ということです。「目からウロコ! この本を読むだけでラクに英語ができるようになります」みたいなタイトルや帯がつけられていても、本文に書いてあることは違います。これは著者よりもむしろ出版社の仕業なんでしょうね。本のタイトルをつける権限はどうやら作者よりも編集者の方が強いらしいですから。前に「英語は絶対勉強するな」みたいなちょっとひねったタイトルがマーケティング的に大成功してましたが、内容は「勉強してる暇があったらいっぱい練習しろ」ということですから特に斬新ではありません。
このテの本を書くような先生はだいたい脳の働きや認知科学をかじっていて、外国語の習得は「身体機能」の領域の課題だとわかっているようです。よくあるアナロジで、「スポーツの練習と一緒」というヤツですね。ルールやノウハウを知ること、つまり勉強することは必要条件かもしれないけれど決して十分条件ではありえない。何度も繰り返しカラダを動かして、感覚器や脳や神経や筋肉にしかるべき回路やシステムを作り上げるしかない、つまりいずれにせよたくさん反復練習するしかないんですよ、と。
外国語習得はスポーツの習得と似ていることを認めたら、次は「じゃあそのスポーツをどうやって効率よく練習しようか」と考えます。やっぱりちょっとでもラクを求めるわけです。スポーツの教授法の世界でもきっと才能ある選手に対するコーチングと普通のひとのための教え方は違いますよね。ぼくの場合は凡人かそれ以下向けの手法が望まれます。根性ありませんから、練習を続けることそのものが大きな課題でもあります。
そこでおススメは「快読100万語!ペーパーバックへの道」(酒井 邦秀)です。ずいぶん前に読みましたが、これはホントにイケる感じがしましたヨ。
コトバは身体機能ですから何しろたくさん練習しなければだめなのに、日本人が普通に日本で暮らしている生活では英語を身体の中に入れるインプットの量が絶対的に足りない。逆に圧倒的な量のインプットさえ取り入れれば、コトバなんだから身体が勝手に自己組織化して身についてくれる。みんな日本語を身につけた実績はあるわけですから素質は十分。外国語の場合は母国語を身につけた効率とはまるで違うにしてもね。だからとにかくたくさん読みましょう。たくさん読めば大丈夫。と、ここまではそれまでの本にも書いてありました。でも、英語の本を書くような先生たちはみんなある程度、才能のある選手だったようで、こういう方々が紹介してくれる本は一般に難しすぎました。「先生にはよかったかもしれませんケド、ぼくにはちょっと」というカンジ。なかなかわからない本を読むのは苦痛ですし続きません。辛いのは苦手なんです。根性ないので。
「多読」について書かれたこの本の最大のポイントは、まあまあ興味の持てる内容についてぼくらにも本当に簡単に読める英語で書かれている本が世の中には売られているということを教えてくれたところです。この本で教えられてはじめてぼくはペンギンなど各社からGraded Readersが出版されていることに気づきました。おそろしく簡単なレベルからより中級のレベルまでグレード分けされた、簡単で薄くてありえないぐらい割高な本のシリーズです。本に浪費するのは趣味のひとつですから、ぼくもだいぶ散財しました。この本が流行ってから、洋書を置いてある本屋さんの品揃えが変わったと思います。ホントにボッタクリの価格設定ですのでそれが唯一の難点です。あなたが読みたい本をもしぼくが持ってたらお貸ししてもいいですよ。多読向きの本の情報は、SSS英語学習法/多読+シャドウイングにたくさんあるようです。ぼくも簡単なやつからどんどん買って読んでみたらペーパバックもなんとなくなら読めるようになりました。快挙ですね。ハリーポッターの一巻も読みましたし、次の2冊は先日このblogに感想も紹介しましたヨ。
興味が持てて本当に簡単な本を、細かいところなんかわからなくても辞書ひかずとにかくどんどん読む。あらすじまでわからなくなっちゃったりつまらなくなっちゃったら捨てて別の本を読む。これが多読という練習法のぼくの理解です。勉強という感じはしませんし、訓練というほどストイックでもありません。それになにより、買い物依存症向きなところがいいデスね。
投稿者 yam : October 17, 2004 03:55 PM
