iPad 2やMacBook Proを見ると隣の芝はグローバルに青々してるね

iPad 2、日本では3月25日発売なんですね。買いますか? 消耗戦に陥りがちなスペック競争からは一線を画し、ユーザ体験的なデザインの完成度で勝負している(と感じさせることに成功している)ポジショニングはさすが。「風呂のふた」Smart Coverをあれほどアピールできる錬金術、デザインの力はやはり吹っ切れています。軽さ、薄さ、カメラ、外部ディスプレイへの表示、といった最初のiPadにも当然求められていたスペックを、あえてこのタイミングに打ち出すしたたかさ。市場と競合を見据えながら立ち回っている余裕すら感じさせますね。お昼のワイドショーで騒がれそうか、という観点でも、やはりXoomやTouchPadやPlayBookなどとは役者が違うカンジがします。

ここ数年のAppleという会社の、テクノロジと商品性をバランスさせスペック(仕様)をコントロールする力、つまり商品企画力には圧倒されますね。そしてさらに、これだけ期待され話題にもなる新製品をきっちり完成させ製造し流通してくるデリバリ力もすごいです。製造も流通も世界をまたにかけてグローバルにうまいことやってるカンジがします。長年に渡りファブレス(工場を持たないメーカー)のデザインカンパニーを続けてきた、ノウハウやコネクションの蓄積がものをいっているのでしょうか?

隣の芝が青々としている見え方をまとめてみましょう。

  • デザイン力: テクノロジーをユーザ体験に昇華させること。そのためのデザインにおいては「手触り」のようなエモーショナルな細部にもこだわり、単体製品を超えたエコシステム全体にもこだわること
  • 技術力: マーケティングの「売り」にもなりえるいくつかのコアテクノロジーにだけ選択的に集中。たとえば、高速でシンプルな先端シリアルI/Oインタフェースへのこだわり、Apple A4/A5プロセッサのような基幹部品、GPUとタッチスクリーンのデバイスドライバレベルでの使いこなしと設計力、バッテリー交換不能という割り切りを押し通すことで小型化する技術、アルミニウムユニボディのような独自性をアピールする製造技術
  • 商品企画力: 市場と競合を見据え、抑制されたほどほどのスペックで商品を企画しいち早く実現すること
  • デリバリ力: グローバルな最適配備で、競合よりも安く早く確実に、調達し、製造し、流通すること

先月末にMacBook Proラインナップも刷新されました。これもテクノロジーとしてのスペックはそこそこであっても商品としてはきっちりまとめる商品企画力のなせる技でしょうか。話題性という意味では若干ギミックっぽいThunderboltと、「次世代」なCPUとチップセットとGPU。技術仕様的にはたいしたことなさそうなFaceTime HDカメラが強調されているのは、「iPhoneやiPod touchやそしてなによりiPad 2とテレビ電話できるよ」というユーザ体験のフリート的に重要なのでしょうかね。

ところでデリバリについて。先月末にApple Storeへ発注したMacBook Proが上海からいよいよ入国したようです。2月27日夜に注文。本当にCTOしたのかあらかじめ作ってあった組み合わせだったのかはわかりませんが宣言通りの3営業日で出庫。3月2日夕方に、配送会社の上海支店で受付。3月4日早朝に国内到着。もうすぐ届くはずで楽しみです。(結局、3月6日の午前に届きました。当初宣言通り)

毎回、注文した商品の配送状況を追うときに「世界」を感じます。地球儀的というかGoogle Earthのような世界観の意味でも、グローバルな競争という意味でも。いまここにいるこの場所も世界の一部ですし、いまここでこうして生きている私も世界の一部ですし。世界を少しだけよくすることにほんのちょっとだけ貢献したいな。

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